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制御機からわかる音響信号の情報~警交仕規ってなんだ?~

音が鳴る信号機の交差点には[写真1]ような制御機と呼ばれるものが交差点に設置されていることがほとんどです。(ちなみ私は制御機の事を"箱"と呼んでいます)
この制御機には[写真2]のようなプレート(銘板)が付いていて、メーカーや製造年月などの情報が得られます。
プレートは音響信号以外でも信号灯器などにも付いており、私たち信号機ファンにとっては欠かせない情報源であります。(信号機以外の電気機器にも大概付いています)


120115-制御機全景
[写真1]制御機の全景(これは小型のもの)(クリックで拡大)

120115-警交仕規第21号プレート
[写真2]制御機には基本的にこのようなプレートが付いています(クリックで拡大)



さて、音響信号においてのプレートから読み取れる情報の1つとして"警交仕規(けいこうしき)"が挙げられます。([写真2]の上から2段目)
警交仕規とはプレートに書いてあるように仕様書番号のことで、"警交仕規第~号"という形で表記されます。[写真2]は警交仕規第21号ですね。
つまり、"この番号の制御機は信号機において○○する役割を持っていますよ"といった感じです。
この警交仕規の違いに着目することで、ある程度の製造年月がわかります。

音響信号の警交仕規には2011年12月現在で基本的に3つ存在し、"21号"、"217号"、"1015号"です。この3つにおいては番号が大きいほど製造された時期も新しくなります。
だから21号は昭和時代のものも平成時代のものもありますが、217号と1015号には平成時代のものしかありません。
それ以外に"□号"、"22号"という形式もありますが、基本的には上の3つが主です。
※もちろん信号灯器などにもそれぞれ固有の警交仕規が存在します。


話がだんだん難しくなってきたので今回の話を簡単にまとめます。
【今回のまとめ】
①音響信号における警交仕規は"だいたいどの時期に製造されたかの目安"になる情報源である。
②その種類は基本的に"21号"、"217号"、"1015号"の3つで
   ・警交仕規第21号…古いタイプ
   ・警交仕規第217号…新しめのタイプ
   ・警交仕規第1015号…最近登場したすごく新しいタイプ
③それ以外の"□号"、"22号"は"とりあえず例外"

と覚えていれば今は十分です。



今回はひとまずこれで終わりです。お疲れ様でした。
次回からはメーカーによる音響信号の違いについて書いていきたいと思います。



※以下はこれから後に書こうと思っているメーカーなどの事も交えていてとてもマニアックな話なので、適当に流すorスルーでOKです。
後に書くメーカーについての記事を読んだら少しわかるかも!?





では、音響信号の警交仕規の種類について細かく説明します。

【21号】
地域によって多少のばらつきはあるが、主に昭和52~53年(1977~1978年)頃に登場した番号である。昭和51年以前および昭和52年の一部に製造されたものは□号となっている。
平成8~9年(1996~1998年)頃まで設置されていた。現在では各都道府県で数を減らしつつある。(※既に21号を完全淘汰した都道府県もある)

製造年月の表記は昭和や平成といった和暦で書かれている。そのため昭和64年製のものは非常に珍しいことになる。
21号の制御機は基本的には大きなタイプのものとなる。
この21号の音響信号は経年劣化などにより音程やテンポが狂ったものがたまに存在する。これが音響信号の面白さの1つでもあるといえる。

21号は三大メーカー(小糸工業、京三製作所、日本信号)ではメロディ式誘導音式の2種類の鳴動を確認している。
メロディ式では現在「通りゃんせ」「故郷の空」を確認。かつては他にも色々なメロディがあったようだ(私も以前京三製作所製の21号と思われる「乙女の祈り」を聴いたことがあります)。
誘導音式では「ピヨ」「カッコー」を確認。
誘導音式においては基本的"同時鳴き"方式でしか鳴らすことができない。

確認しているメーカーは、
小糸工業、京三製作所、日本信号、陸運電機、名古屋電機
である。
各メーカー製造年月により多少仕様(音質・テンポなど)が異なるため、そのことはメーカーの項にて説明することにする。

120115-警交仕規第21号プレート
[写真3-1]警交仕規第21号のプレートの一例 これは小糸工業製のもの(クリックで拡大)




【217号】
上で書いた21号に代わる音響信号の制御機として平成8~9年(1996~1997年)頃に登場した番号である。
小糸工業製においては21号との変わり目の時期に設置されたものは中身は217号とほとんど同じでも□号となっているものもある。
平成21~22年(2009~2010年)頃まで設置された。

21号とは異なり製造年月が西暦に変わり(※一部例外を除く)、また長期新設における仕様変化を見据えて(?)新たに「版」の項目が設けられている。(※一部例外を除く)
217号は217号「版1」~217号「版4」までが設置された。
217号以降のものは制御機のサイズは基本的に小型のものになっている。

217号は三大メーカー(小糸工業、京三製作所、日本信号)では
メロディ式誘導音式の2種類の鳴動を確認している(それ以外のメーカーは現在はほとんど誘導音のみ)。
メロディ式では「通りゃんせ」「故郷の空」
「ふじの山」「乙女の祈り」を確認。
誘導音式では「ピヨ」「カッコー」鳥混合を確認。
誘導音式では21号と異なり"同時鳴き"の他に、"鳴き交わし"方式で鳴らすことが初期設定で出来るようになった。
「版3」からは誘導音において各社ともに"異種鳴き交わし"方式で鳴らすことが初期設定で出来るようになったと思われる。(但し、一部は「版1」や「版2」から異種鳴き交わし方式での鳴動が可能)

確認しているメーカーは、
小糸工業、京三製作所、日本信号、陸運電機(交通システム電機)、名古屋電機、三工社、住友電気
である。

120115-警交仕規第217号プレート
[写真3-2]警交仕規第217号のプレートの一例 これは京三製作所製で「版4」である(クリックで拡大)




【1015号】
信号機関連の制御機の警交仕規が1000番台で振り分けられたことにより、平成21~22年(2009~2010年)頃より設置され始めた最新タイプである。
217号と同様に製造年月は西暦で「版」の項目が設けられている。
2012年1月現在ではまだ1015号「版1」のみの設置である。
基本的には
誘導音式のみでしか設置されていないが、「ふじの山」が鳴る場所があるという情報により217号同様にメロディも流せられるのかもしれない。
今のところ、誘導音では217号と同様に同時鳴き同時鳴き異種鳴き交わしの3方式の鳴動を確認している。

確認しているメーカーは、
小糸工業(コイト電工)、京三製作所、日本信号
である。
まだ設置され始めてからそこまで年月が経っていないので、今後の動きに注目したいところだ。

120115-警交仕規第1015号プレート
[写真3-3]警交仕規第1015号のプレートの一例 これは日本信号製で「版1」である(クリックで拡大)



【□号】
まだ仕様書番号が決定していない時期やそれ以外の何らかの事情により番号が振られない時にこの警交仕規第□号が存在する。
"□号"の読み方は私は"しかくごう"と呼んでいるが、番号で揃えたい人は"ゼロごう"などと呼べば良いと思う。

□号の多くは小糸工業製がほとんどであるが、名古屋電機製のものも確認している。プレートの表記が多少異なるが、京三製作所製のものも僅かに確認している。

小糸工業製の□号には21号の登場する以前のもの21号~217号(217号が登場している間も含む)のものがあり、私は前者を"21号型□号"、後者を"217号型□号"と区別している。つまり"古い□号""新しい□号"があるという事だ。
"21号型□号(古い□号)"昭和51年~昭和52年製のものを確認していて、"217号型□号(新しい□号)"平成7年~平成15年製のものを確認している。
中身については恐らく21号型□号は21号とほとんど同じで、217号型□号は217号とほとんど同じなのだと予想している。

名古屋電機製の□号は小糸工業製の□号とは少しわけが違う。
昭和52年製のもので"21号型□号(古い□号)"が存在するのは小糸工業製の□号と同じであるが、217号型□号というのは未だ発見していない。
また、これとは別に富山県および石川県で発見した名古屋電機製の音響信号の制御機は217号を除いて全て□号となっている。(私はこの□号の事を"北陸□号"と呼んでいます)
これにおいては21号や217号とは異なる鳴動および動作を行うので、別箇の記事を作成し説明しようと思う。

□号の鳴動方式は、メロディ式では「通りゃんせ」「故郷の空」「おうま」の3種類を確認。
誘導音式では「ピヨ」「カッコー」を確認。

120115-警交仕規第□号プレート
[写真3-4]警交仕規第□号のプレートの一例 これは小糸工業製のもの(クリックで拡大)




【22号】
今まで挙げたタイプとは大きく異なり、22号は今まで書いてきた警交仕規のように大きな制御機による制御ではなく、1つのスピーカー毎に制御しているタイプである。簡易的なものであるためか経年劣化の影響が個々で異なりテンポや音程がばらばらになる事が多いため、非常に面白い。
このタイプは愛知県で非常に多く設置されている。その理由は設置メーカーの多くが名古屋電機であるためである。
設置メーカーは名古屋電機京三製作所である。某ページでは松下通信工業製のプレートが掲載されているが、詳細が気になるところだ。

120115-警交仕規第22号プレート
[写真3-5]警交仕規第22号のプレートの一例 これは名古屋電機製のものでスピーカーに貼り付けられている(クリックで拡大)



今回はこれで終わりです。長い文章でしたが、お疲れ様でした。


最終更新日:2013年5月6日
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警交仕規の説明が見事;;

お世話になっております、文顔です。時々、訪れておりましたが、なかなか書き込みできずに済みません(--;)。

今回の記事は、警交仕規についてよくまとめられていると思いました。正直、警交仕規がどんなものなのか、私は信号探索を始めて間もない頃はピンと来なかったのですが、商品番号みたいなものと考えるとわかりやすいかもしれませんねφ。けど、ブログ記事中の「仕様書番号」というほうが適切ですね(^^;)。

ちなみに、21号、22号にやや近い、23号は金属製丸型車両用灯器などに、24号は樹脂製丸型車両用灯器などに多いみたいです。

各号数における説明も、大体まとまっていると思いました(・・;)。ただ、特に下段は馴染みのない方には難しいでしょうね(^^;)。私はもちろんわかりますが!(?)

>昭和51年以前および昭和52年の一部に製造されたものは□号となっている。
なるほど。製造年と警交仕規についてここまで詳しくは見ておりませんでした(・・;)。このことから考えると、日本で視覚障害者用付加装置が登場したのもこの辺りの時期かもしれませんね。まぁもしかしたら、これ以前にも…例えば5号とかで全く異種の視覚障害者用付加装置があった可能性もありますけれどね(^^;)。

いずれ、21号型が登場して間もない時期だったことから、恐らくこの時期は警交仕規を定めずに□号となっていたものと考えられますφ。まさしく、まだ仕様書番号が決定していなかったり、何らかの事情により番号が振られない場合に用いられるので間違いないですね。

よって、217号とほとんど同じと考えられる平成期の217号型□号も同じような存在と言えると思いますφ。制御機が小さくなり、鳴き交わし機能の標準化や、いわゆるA音質、B音質といった複数音質の登場などで、今までとは異なる新しい存在…と認識されたのだろうと思われます。217号→1015号の変更では、多分、実質警交仕規の数値だけが変わっていることから□号が無いのではないかと思われます(^^;)。

そう考えますと、次に□号が出るときはどうなっているのか、興味深いですね(^^;)。

>21号とは異なり製造年月が西暦に変わり(※一部例外を除く)、また長期新設における仕様変化を見据えて(?)新たに「版」の項目が設けられている。
この二点が217号の特徴ですよね。けど、公務関連のものというのは基本的に和暦(昭和○○年、平成○年)というのがほとんどで、西暦はあまり用いられないものなのです。従って、この現象は個人的に不可解な現象だと感じております(・・;)。海外への輸出を考えて西暦にしたのでしょうか…。

また、「版」を設けた正確な目的も気になるところです(・・;)。

>22号は今まで書いてきた警交仕規のように大きな制御機による制御ではなく、1つのスピーカー毎に制御しているタイプである。
初めて愛知県で信号探索をした時は、このことに気づきませんでしたが、確かに22号は1つのスピーカー毎に制御しているというのが濃厚ですねφ。現に、愛知県で名古屋電機製の音響がついた交差点の中には、制御機らしいものが付いていない交差点も多かったです。22号は設置都道府県が限られており事例が少なく、まだまだ不明な部分も多いですが、今後とも調査をしていきたいと思います(・・;)。
プロフィール

きゃみ

Author:きゃみ
今や珍しくなった『通りゃんせ』や『故郷の空』といったメロディ信号をメインに、『ピヨ』、『カッコー』も含めた音響信号の交差点を紹介します。

YouTube等の動画共有サイトでも交差点紹介を行う人が増えたので、このブログでは既に更新された交差点を中心に紹介します。


ツイッター、やっています。
@Smeme_21

Melody Signal 700
メロディ信号700交差点の録音を目標に探索中!

2018年9月末現在、
623交差点

※このページの全ての画像・音ファイル等の無断利用を固くお断りします!!

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